どうも!365日コーヒーミルを回し続ける研究員のこまめです。
先日から検証を重ねていたCores「C350」のチェックが全て完了しました。
C350は軽い上、全挽き目に対応できる電動ポータブルグラインダーという点が他に無い強みです。
電動ユニット、金属刃付きで450g以下はホントにすごいよね~
最近は外でエスプレッソを楽しむ方法も増えたから、尚更極細挽きできる電動ミルの需要が拡大しそう!
今回はそんなC350について粒度分布・目安を含め、電子顕微鏡やサーモメーターを用いて徹底解剖した結果をご紹介します。
極細~細挽きの目安
C350は以下の検証から、極細挽きが可能である事がわかりました。
また、エスプレッソの抽出検証を行ったところ、挽き目「2」以下で58mmのポルタフィルターにも対応可能です。
その代わり、グラインド時間が7~8分程度とになるから要注意!
抽出準備をしながら、気長に待つ必要がありますね
中挽きの目安
C350の中挽きの粒度分布は独特です。
詳細な検証とレビューは以下の記事を見てね〜
ざっくり言うと、総じてどの挽き目も600μm以下の粒度が平均値より高めです。
細かいから悪いというわけではなく、粒度分布のバラつきが大きくなる事が望ましくないため、挽き目はできる限り細めで使用する事をお勧めします。
SCAのカッピングプロトコルの条件を満たす挽き目「21」周辺で、細挽き~中細挽き用のドリップレシピを用いるのがベストですね
粗挽きの目安
粗挽きも中挽き同様、細かい粒子の存在が目立ちます。
分布とグラフをチェックしてみると「39」「40」あたりでの使用であれば、基準値とする粗挽きと同じ分布となりました。
逆に細かくする方が、かえってバランスを崩す可能性があるな
コーヒー粉の形状
C350の挽き目「24」でグラインドした粉の内、1000μm以上の粉を電子顕微鏡で確認してみました。
見た印象だと、カットしたというより砕いたような感じ?
実際にEKや栗子X liteと比較すると、断面の凹凸が多いように感じます。
栗子Xlite
EK43
凹凸の有無で表面積も変わってくるので、抽出にも影響が出そうですね
モーター過熱検証
C350を連続使用すると、どの程度モーターに熱が発生するのかをチェックしました。
検証にはサーモメーターを使用しています!
モーターの温度を直接測ることはできないので、関連する部位の温度上昇を含めて確認していきます。
C350は豆を噛み込まなくなると自動停止するため、挽き目「0」で豆を投入し10分連続稼働させました。
結果がコチラ〜
電動ユニット本体の外側はアルミ製だから、もっと温度が上がると思ってた
どちらかというと、モーターに近い軸側の方に熱が発生していますね
自動停止もあるため、普段使いでは連続稼働による過熱リスクは低いでしょう。
挽き目「2」で何度も挽くのは心配だけど、ここまでやって大丈夫なら問題ないさ!
コーヒー粉の摩擦熱検証
細挽きと中挽きにおける、コーヒー粉の温度上昇幅を測定します。
「コーヒー粉に熱が入ると風味が飛んでしまう」と聞いた事はありませんか?
という事は、熱はコーヒーの味を左右する要素になる可能性があるという事になります。
実際にコーヒーをグラインドした時に、どれくらいコーヒー粉の温度が上昇するか気になるしな
ミルにおける風味変化の要因として、ご参照下さい。
結果として、細い挽き目の方が温度の上昇幅は高くなりました。
C350の場合は、コーヒー豆が極細の粒子になるまでに長時間刃と粉の摩擦が発生しており、温度が上昇しやすかったと考えられます。
実際触ると、ほんのり温かいですね
騒音検証
多くの電動ミルでは、豆を挽くと周囲1m程度で80db以上の騒音が発生します。
80dbは地下鉄の車内と同じらしいぞ
遮蔽物等で減衰しますが、何もない場合だと5mで10~15dbほどしか下がりません。
人間は平均的に60db以上をうるさいと感じるため、電動ミルのグラインド音は確認することをオススメします。
電動ポータブルグラインダーのいい点としては、据え置きの電動ミルと比較して静かなものが多い印象です。
今回はそんな電動ポータブルグラインダー4種の騒音を計測してみました。
計測方法としては、ミルの中心から約30cmに騒音計を設置し、中挽きで豆をグラインドしています。
結果がコチラ~
C350は70~74dB程度で推移しており、電動ポータブルグラインダーの中では平均的な音量でした。
距離や遮蔽物があれば、音に対するストレスはほとんど感じません。
特に周りへ配慮する音量ではなさそうだから、マンション住まいの人にもオススメできるな
Cores「C350」検証まとめ
C350は万能の挽き目を持つミルですが、中~中粗挽きにおいては独特な分布となるため注意が必要です。
メッシュフィルターのような細かい穴の空いたフィルターでの抽出は控えた方が良いですね
ペーパードリップにおいては中細挽きにすれば、C350の良さを発揮できそうです。
容量も鑑みると、用途としては持ち歩きに特化したミルって感じかな
軽いし、楽だし、万能っていう3つのポイントが揃ってるから、今までの外出向けコーヒーギアの中では優れている方かも~
また、C350よりも低価格でドリップ向きのOceanrich「G2」というマシンもあります。
外向けギアで悩んでいる方は、比較検討の材料としてチェックしてみて下さい。
というわけで、今回の総合評価は以上!
他にも収集して欲しいデータ・検証リクエスト等承りますので、何かあればコメント欄や各種SNSにご連絡下さい。
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それではまた次回の検証でお会いしましょう。
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