今回もリクエストがあったため、粒度分布を検証します。
検証対象はMahlkonig「EK43」
大会の公式ミルとして採用され、現在では多くのコーヒー店で活躍しています。
「こまめ家」も来年には研究ラボを開設予定なので、最も入手しておきたいミルでもあります。
ショップグラインダーとしての用途でなければ、Sタイプをオススメだそうです。
現在は所持していないため、大阪本町に店を構えるカフェタレスさんに今回はご協力頂きました。
公式サイトはコチラ
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検証対象の挽き目
EK43は0点調整済、挽き目は160段階のタイプです。
今回はカフェタレスさんが普段から使用している挽き目120を中心に、下記の5パターンの挽き目をご用意頂きました。
- 120
- 125
- 130
- 135
- 140
使用するコーヒー豆
EK43でマイルドカルディを挽いて頂くのは気が引けるので、コロンビアゲイシャでお願いしました。
使用するコーヒー豆が普段と異なるため、先行検証で豆毎の粒度分布に差が出るかチェック済です。
検証の結果、豆が異なると分布に影響が出る事が判明しています。
そのため今回は、MAZZER「OMEGA」の
挽き目「10-3」で同じゲイシャを挽いた結果の粒度を基準とします。
ちなみにOMEGAの粒度はコーヒーミルの中でも優れており、コマンダンテにも匹敵します。
OMEGAの分布(旧検証)はコチラ
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検証結果
測定した結果、以下のような数値が得られました。
グラフ化した結果
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数値・グラフから読み取れる点を箇条書きします。
- 851~1000μmは挽き目が変化しても一定
- 600μm以下の粒量がOMEGAより少ない
- 601~1180μmまでの粒量が非常に多い
601~1180μmの粒量をOMEGAと比較すると下記の通り。
OMEGA:約68%
EK43 :約72~76%
基準値に近い挽き目「135」では、0.2gのロスを考慮して約74%となります。
大抵のミルは65~70%が平均値(浅煎りは更に下がる)なので、この結果には驚きを隠せません。
つまり、分布のバラつきが圧倒的に少ないという事がわかりました。
だからこそ抽出効率が良く、意図に沿った抽出ができるのではないかと考えます。
検証結果まとめ
ここまで数値が違うと、EK43の性能の凄まじさが良くわかります。
逆を言えば、この分布に近いコーヒーミルがあればEKの代用として使えるかもしれません。
ただし、コーヒー粉への負荷や切削方法によるフレーバーの変化など、粒度分布だけで一概に言えない点も無視できないと思います。
なので一応参考程度に、850~1180μmまでの粉の断面を電子顕微鏡で撮影しておきました(日付設定してないので日時は気にしないでください)。
851〜1000μm
1001〜1180μm
役に立つかわかりませんが、今後様々なコーヒーミルとの比較でも断面のデータ収集は行う予定です。
他にも収集して欲しいデータ、検証リクエストも承ります。
何かあればコメント欄、或いは各種SNSまでご連絡下さい。
これからも「こまめ家」をよろしくお願いします。
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